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協会活動助成授賞報告

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2019.02.28

平成25(2013)年 協会活動助成授賞報告

公益社団法人 日本小児保健協会
協会活動担当 理事 大西 文子

 

平成15(2003)年度より小児保健協会活動の一環として設けられた研究助成、実践活動助成の各選考委員会の審議を経て決定しましたので報告致します。

 

【研究助成】

平成25(2013年8月6日に選考委員会(委員長:前田美穂)が開催され、平成24(2012年度本協会機関誌『小児保健研究』に掲載された論文の中から、委員が事前に推薦した15編について慎重に審議した結果、代表者「佐藤公子氏」と代表者「野田智子氏」に決定しました。

 

【実践活動助成】

平成25(2013年8月6日に選考委員会(委員長:山崎 嘉久)が開催され、都道府県小児保健協会会長から推薦のあった2団体より応募のあった活動内容について審議した結果、三重県小児保健協会活動名「三重子どもの心ネットワーク会議」、奈良県小児保健協会活動名「親子レスパイト」の2 団体に決定しました。

【第10回 研究助成】

○論文名:「唾液検査を導入した学校歯科保健の取り組み―学校歯科検診への唾液検査導入を視野において― 」

論文執筆者:佐藤 公子 氏 (県立広島大学、研究職/保健師/歯科医師)

掲載巻号:『小児保健研究』第71巻4号 p536-546 2012.

〔授賞理由〕
思春期の問題については、健やか親子21の課題の一つでも取り上げられているが、身体的な研究はとくにむづかしい。中学生の歯周疾患は,増加していると言われており、学校保健として看過出来ない部分である。本研究は小児保健全体の水準向上に寄与するものであり,本助成にふさわしいと結論した。

 

○論文名:「特別支援学校に通学する脳性まひ児の身体発育評価 第二報—食事形態との変化と健康状態の変化から—」

野田智子 (西武文理大学)、鎌田尚子(桐生大学、研究職)

掲載巻号:『小児保健研究』第71巻5号 p689-697 2012.

〔授賞理由〕
4年という長期にわたって脳性まひ児の食事形態を追跡し、その食事形態と健康状態の関係を明らかにした研究である。今まで明らかにされていない部分について調査を行い、科学的に分析されたものであり、今後につながる研究として評価でき、本助成にふさわしいとの結論に至った。

(文責:前田美穂)

第11回 実践活動助成(2活動)

活動名・代表者

○活動名:「三重子どもの心ネットワーク会議」

受賞者:梅本 正和氏(うめもとこどもクリニック)

推薦者:三重県小児保健協会 

〔授賞理由〕
三重県内で活動する医療、教育、司法、福祉の専門家が一堂に集まり、子どもの心の問題に対して実践的な解決を探ろうとする活動である。熱意ある地域の専門家が集う場となっており、年2回の会議では毎回有意義な討論がなされている。特に、司法関係者(医療少年院関係者、弁護士、家庭裁判所調査官、保護調整官)の参加もあることから、保健医療関係者にとっては日頃あまり聞くことのできない深い内容の意見交換となっている点は高く評価される。乳幼児から思春期、青年期までの幅広い子どもたちを対象とするよう工夫し、子どもの発達を縦断して考えていこうという点も特筆に値する。

 

○活動名:「親子レスパイト」

受賞者: 富和 清隆 氏(奈良親子レシパイトハウス)

推薦:奈良県小児保健協会
〔授賞理由〕
難病や重度の障害の子どもを在宅で医療ケアしている家族を奈良に招き、東大寺境内の散策や若草山のハイキング、ボランティアスタッフによる手作りの料理の提供などにより、親子であることの絆を見つめなおすことを目指した活動である。親子レスパイトは、日常から離れ介護者、被介護者の関係から解放され、ともに深く豊かな時間を過ごすことで親子である喜びを実感する機会を提供しようとするものである。平成22年に結成された奈良小児在宅医療支援ネットワークを母体とし、東大寺境内のこれまで使用機会が少なかった建物を活用、無料招待することで貴重な時間を親子に提供してきた。親子レスパイトを必要とする家族は全国に多数いると予測され、小規模で目立たない活動ではあるが、全国各地での活動のモデルと成り得る点は高く評価される。

(文責:山崎 嘉久)

平成25年度 協会活動助成選考委員会

協会活動担当理事:大西 文子

 

○ 研究助成選考委員会
委員長:前田 美穂
委 員:山縣 然太朗、堀田 法子、上別府 圭子、後藤 ひとみ

○ 実践活動選考委員会
委員長:山崎 嘉久
委 員:原 光彦、三宅 捷太、堤 ちはる、白石 淑江